だいがくせい

愛知産業大学 通信教育部 建築学科

環境造形基礎A

スクーリングでデッサン基礎をとっていると、先生が同じなのでコツがつかみやすいかもしれません。ただとにかく、先生がとっても厳しい方(丁寧な方)なのでだいぶ一生懸命取り組まないといけないような気がします。

 

課題の1~3はデッサンに取り組む前の練習というような形で、線を書いたり、明暗(濃淡)を分けたり、ものの配置をつかむような課題が出されます。4では課題となるモチーフ写真、5は自分で用意した牛乳パック、6では3つのモチーフを組み合わせたものをデッサンする実践的なものとなっていきます。課題番号が増えるにしたがって、制作にかかる時間も増えていった印象です。

先生のチェックポイントの傾向として「明暗がきちんと表現されているか」「線が平行にひけているか」「観察した形状が適切であるか」の3点があります。e-learningにこれまでの課題作品の事例が紹介されており、そこで実際に採点を受けている作品がいくつか確認できますが、それをみてもこのチェックポイントに従って採点されていることが伺えます。

 

デッサンがうまくできない、という方も多いと思います。そういう方こそ「明暗(濃淡」をきちんと表現することが、合格への近道だと思います。濃淡がきちんと塗分けられているとそれだけで上手に見えます!ほんとに!

 

濃淡をかき分けるコツとして、課題の2-1を例にとると、画面向かって右側から光が差し込むとして、右面→上面→左面の順に濃淡が生まれます。この3面を部分ごとにそれぞれ納得のいく濃淡まで塗っていくと、書きたいモチーフが3面のみで終結する場合は問題ありませんが、同じ光量を受ける別の面の濃淡がズレやすい問題がでてきます。これは紹介されている事例や、課題に関する質問に対する先生の受け答えでも指摘されています。

ですので、

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(分かりづらくてすみません~涙)

1回目:すべての面を塗る(黄色)

2回目:上面、左面を塗る(青色)

3回目:左面を塗る(赤色)

といったように、まとめてすべて書き込んでいくようにすると、1度だけ塗られた面と3度塗られた面は、塗り込む力を変えなくても勝手に濃淡がついていきますし、同じ光量を受ける別の面(黄色だけの面、黄色+青の面、黄色+青+赤の面)の濃度も揃いますので、比較的楽な表現方法かなと思っています。これは課題が進むにしたがって、「明・中・暗」の3パターンの濃淡だけでは表現しきれなくなった場合でも有効です。

もちろん3回だけの書き込みでは圧倒的に足りないので、2回目、3回目の繰り返しになります。一番明度のたかい面は、1,2度塗れば十分かと思います。

 

 

課題2-2も同じようにして、塗り込む回数を上にいくにしたがって増やしていけば上下の濃淡はつきますが、左右にも濃淡が必要になってきます。一番上と一番下は判断しやすいとして、真ん中の塗り込み終わりをいつにするか迷われるかもしれません。

そんなときは

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このように、一番初めに取り組むであろう3Hを基準として、右斜めで同じような濃さになるようにするときれいなグラデーションをつくりやすいですよ。

 

課題5,6ではモチーフを自分で用意して、それをデッサンしていく課題です。

500mlの牛乳パックは、最近ボトル式になっていることが多く探すのがちょっと大変でした。(曲線や円のデッサンは左右対称であるかどうかの採点が厳しいです)また、家にあったからと封の空いたものを使うと、線が歪んでしまうため難易度が上がってしまうと思います。できれば、未開封のものがベストです。

モチーフを机の上などにおいて写真をとり、課題のサイズに「白黒」で印刷をします。白黒で印刷をすると、明暗が分かりやすく表示されるので「どの面とどの面が同じ濃度なのか」を確認し、見本に書き込んでおくとデッサンの際に助けられます。

あとは、外枠をうす~く下書きして、塗り込んでいく、という手順です。モチーフデッサンでは面の濃淡が複雑になったり、1つの面の中でも影などで複数の濃淡が生まれていいきます。なので、より明確な塗分けが必要となってきますし、「ここ濃すぎる!」となったときの訂正は、薄い→濃いよりも大変です。そうならないためにも、薄い→濃いの順に全体的に書き進めていくことをおススメします。そして、課題2-2の表くらい大きな幅のついた濃淡となるよう、濃いところは画用紙ツルツルになるくらい書き込むと上手に見えます!